カレントディレクトリとcdコマンド


●前述したように,絶対パスでファイル/ディレクトリを指定するより,
 どこか起点となるディレクトリを定めて,そのディレクトリからの
 
相対パスで指定した方が,短いパス名でファイル/ディレクトリを指
 定できるので楽
である。


 そこで考えられたのが,
作業ディレクトリ(working directory)という
 考え方である。コマンドを実行するときは,特定の作業ディレクトリ
 を指定して,そこからの相対パス名で処理するファイルを指定するよ
 うにすれば,長い絶対パスを使わなくてすむ。

 作業ディレクトリは,必要に応じて変更することが可能である。作業
 ディレクトリを変更するには,cdコマンドを使用する。cdは,
change
 
directoryの略である。

 cd コマンドは,次のようにして使用する。

  % cd 新しい作業用ディレクトリ

 また,次のように cd コマンド単体で実行すると,作業ディレクトリを
 ホームディレクトリに設定する

  %
cd

 現在の作業ディレクトリを,カレントディレクトリ(currentは"現在の"
 という意味)と呼ぶ。

 現在の作業ディレクトリ,すなわちカレントディレクトリを表示するに
 は,
pwd コマンドを使用する。

  % pwd

 
pwdは,print working directory の略である。

 また,
親ディレクトリ(..)をカレントディレクトリに設定するには

  
% cd ..

 
とすれば良い。

 問題:cdとlsを使って,UNIXファイルシステムから,sendmailというファイルを探せ。


 次へ進む