●UNIXでテキスト(文書)を編集するソフトウェアに,emacsがある。ここでは簡単に
emacsの基本的な利用法を解説する。
- ktermを起動して,「emacs」というコマンドを&つきで
%
emacs
&
というように同時並行的に起動してみる(下図)。
すると,次のようにemacsの画面が出てくる。
ウィンドウの真ん中でクリックしてみよう。説明表示が消えるはずである。
次に,編集するテキストファイルを指定しよう。まず,C-x (コントロールキーを押しながらx)
キーを押す。すると,次のように一番下の行に C-X- と表示される。
続いて,C-f (コントロールキーを押しながらFのキー)を押す。すると,次のように
一番下の行にファイル名を入力する欄が現れ,カーソルがそこに移動する。
ここで,編集したいファイル名(ここでは,gairon.txtとする)を下図のように入力する。
そして,リターンキーを押すと,rairon.txtファイルの下図のような編集画面になる。
下から2行目の水色のラインに,ファイル名gairon.txtが表示されていることに注意。
一番下には,新しいファイルなので「(New File)」と表示されている。
以上のように,特定のファイル名を指定して編集を行いたいときは,C-x C-f と操作
するのである。
この状態でこのファイルgairon.txtは編集可能である。いろいろ中身を編集してみよ。
ここでは,次のように編集してみた。カーソルは今,3行目の5桁の後ろにある。
下から2行目の水色のラインに,「L3 C5」というように,カーソルの位置が表示さ
れていることを確認せよ。
- 次に日本語を入力してみよう。一般的にLinuxでは,shift-space (shiftキーを押しながらスペー
スキーを押す)で,日本語入力と半角英字入力を切り替えていたが,emacsでは少し事情が異なる。
emacsでは,C-\ (コントロールキーを押しながら\キーを押す)で,日本語入力と半角英字入力
を切り替える。なお,\は,日本語の環境では \ と表示されていることがあるので注意すること。
特に日本語キーボードでは,\キーになっている。
すると,下図のように,下から2行目の水色のラインの左端に「あ」と表示される。この「あ」
が表示されている状態では,日本語が入力可能になる。
実際に日本語を入力してみよう。toukyouとタイプすると次のように,
まず||で囲まれたひらがなで表示される。
スペースを押すと,次のように漢字に変換してくれる。
そして,リターンキーを押すと,次のように確定してくれる。
次のように,「東京情報大学」と入力してみよう。
もう一回,C-\
(コントロールキーを押しながら\キー)を押すと,日本語
入力モードは解除され,「あ」の表示は消える。
- 次に,編集した内容を保存してみよう。まず,「コントロールキーを押しながら
Xキーを押す」と,また再下段に C-x-と表示される。
続いて,「コントロールキーを押しながらSキーを押す」と下図のように,再下段に
Wrote ファイル名
と表示され,ファイルが書かれた(wrote)ことが分かる。つまり,emacsでのファイル
の保存は,
C-x C-s
で行う。これは,実際には,コントロールキーを押しっぱなしにしてxキーとsキーを
連続して押せば良い。
- 次に,一度emacsを終了させてみよう。終了は C-x C-c である。
- 再度,emacsを起動してみよう,今度は,起動時にファイル名を
指定する。ファイル名は,emacsの後に続けて指定する。例えば,
gairon.txtファイルを編集する場合は,
% emacs gairon.txt &
とすればよい。
これで,再びemacsがファイル gairon.txt を開いてくれるはずである。
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