●Javaプログラムのコンパイル・実行方法

【1】EclipseでJavaプログラムをコンパイル・実行する

次の2つの方法がある。一応,両方見ておくこと。


■コンパイル・実行の方法1

(1)新たにプロジェクトを作成した場合,下図のように,緑の丸の再生ボタン()の右にある下向き黒三角からメニューを開き,「実行」→「Javaアプリケーション」を選ぶ。
(この時,他の古いプロジェクトのソースファイルがエディタウィンドウで開いていたら,それらをすべて閉じてから行うこと。)


(2)するとコンパイルされ,プログラムがJavaプログラムの文法に従って書けていれば,そのまま実行される。
間違いがあった場合はエラーが表示される。
プログラムが実行されると,コンソールウィンドウが開き,その中に実行結果が表示される(下図)。


(3)一度実行できたら,そのプロジェクトのプログラムを変更しても,緑の丸の再生ボタン(下図赤丸)をクリックするだけで実行できるようになる。

※作ったばかりのプロジェクトで(1)を一回もやらずにいきなり再生ボタン(下図赤丸)をクリックすると,次の「■コンパイル・実行の方法2」
 と同様に「実行構成」を作成することになるので注意。


■コンパイル・実行の方法2


(1)新たにプロジェクトを作成した場合,下図のように,緑の丸の再生ボタン()の右にある下向き黒三角からメニューを開き,「実行の構成」を選ぶ。
(この時,他の古いプロジェクトのソースファイルがエディタウィンドウで開いていたら,それらをすべて閉じてから行うこと。)

(2)すると,下図のような「実行構成」というウィンドウが開く。

実行構成」とは,「どのプロジェクトどのメインクラスのmain( )メソッドどのように起動するか」,という設定である。
ここでは,
  ・このプロジェクト(画面では"MyFirstProject")の
  ・Helloクラスのmain( )メソッドを
  ・Javaアプリケーションとして実行したい
ので,そのための実行構成を作れば良い。
上図のように,実行構成の種類から「Javaアプリケーション」を選び(①),新規ボタンをクリックする(②)。

(3)すると,半自動的に行構成が作成される(下図)。

「Javaアプリケーション」の下に,「Hello」という実行構成が作成されていることがわかる。実行構成の名前はメインクラスと同じ名前が付けられる。
右側には,実行したいプロジェクト(①),実行したいmain( )メソッドを含むクラス(メインクラス)(②)が自動で設定されいることがわかる。
これらの内容が正しいかどうかを確認したら,「実行」ボタンをクリックする(③)と,コンパイル・実行が行われる。
実は,前の「■コンパイル・実行の方法1」は,この実行構成の作成を自動で作成してくれていたのである。

(4)プログラムが実行されると,コンソールウィンドウが開き,その中に実行結果が表示される(下図)。


(5)一度実行できたら,そのプロジェクトのプログラムを変更しても,緑の丸の再生ボタン(下図赤丸)をクリックするだけで実行できるようになる。



【2】違うプログラムが動いてしまうトラブル

  Eclipseに慣れていないと,
   ・意図したプログラムと違うプログラムが動いてしまう,といったトラブルに遭遇する。
     例:前に作成したプログラムが動いてしまう。
これは,間違った実行構成で実行してしまっていることが原因。

ケース1(プロジェクトにメインクラスが1個だけ存在する場合)

プロジェクトを作りつづけていると,実行構成が複数作成されることになる。下図では3つの実行構成が確認できる。


これらのうち正しい実行構成を選んでコンパイル・実行するか,正しい実行構成を新たに作成してコンパイル・実行すれば良い。

ケース2(プロジェクトにメインクラスが複数存在する場合)

この授業でこのケース2に遭遇する原因は,プログラム課題ごとに別のプロジェクトを作るべきところを,同じプロジェクトを
使い回して(同一プロジェクトにメインクラスの書かれたソースファイルを複数登録してしまっている)場合である。

この場合,Eclipse は,同一プロジェクト内のどのメインクラスのmain( )メソッドから起動すればいいか自動的には判別できず,
たいてい,過去に使った実行構成(ユーザの意図とは違う以前使ったメインクラスが指定された状態)のまま実行されてしまう。

対処方法は,課題(プログラム)ごとに別プロジェクトを作れば良い。つまり,このケース2の場合は,プロジェクトを作り直すこと。


【3】プロジェクトを閉じる

(1)新しいプロジェクトを作成する場合,それまで開いていたプロジェクトを閉じておこう。方法は,「ファイル」メニュー→「すべて閉じる」を選択する(下図)。


その際,保存していないファイルがあると以下の様に保存するかきいてくるので,「はい」ボタンをクリックして保存しておこう。



ファイルを保存するときは,「ファイル」メニュー→「すべて保管」を選ぶ。
ひとつのプロジェクトでの作業を終えたら,「ファイル」メニュー→「すべて閉じる」を選んで,その後に別のプロジェクトでの作業にうつること。